佼成12月号】
(朗読 MP3)
奈良教会発足50周年の
貴重な一年を皆さんとお迎えし
「感謝・出会い・継承」
を胸に新たな精進へ決定
することができた方々も、
そうでない方もそれぞれ
誰もが精一杯に人生を
歩んでゆくことを願って
いることと存じます。
「その一歩先へ」
という気持ちで新たな年度を
お迎えしたいと願っております。
私自身も、この節目をもって
新たな場所での修行となりました。
45周年から50周年という5年間は
長いようで短くも感じております。
皆さまから頂いたご厚情を糧として
今後の精進を決定いたします。
さて、令和5年最後の月、
佼成12月号
「いつでも元気-病も辛苦も善知識」
に学ばせて頂きたいと存じます。
前項、
【災難に逢う時節には・・・逢うがよく】
12月8日は成道会です。
ここでは釈尊の説かれたご法
にめぐりあえたことが、
いかに有り難い事かを
噛みしめて参りましょう。
人の力ではなすすべのないものだからこそ、
それをあるがままに受けとめることが、
辛苦に押しつぶされることのない
人生を歩めるとお示しくださいました。
その言葉の冷淡さに目が行きがちですが、
真実を伝える厳しさとともにそこに
溢れる慈しみの心を感じることが
できる受け止めかたという双方の間に
見えるサンガらしい信頼関係に
会長先生も仰るような清々しさを感じます。
私たちにもそんな間柄になれるという
希望や明るさを持てたとしたら
幸せなことだと思います。
後項の【ただ「心田を耕す」のみ】
にあるように“善知識”とは、
「人生をどう生きなければならないかという
大問題に眼(まなこ)を開かせてくれる友」
であり
「病はこれ真の善智識なり」
の一言をうけて、災難も病もどちらも
それに遭えば嘆きたくなる事象です。
それも、前項のように受け入れ“善知識”
としてとらえることができれば
同じく辛苦に打ちひしがれるどころか、
前へ進む智慧に目覚めるとありました。
かくいう私も心臓の病によって
人生の切り換えをした体験は、
病のおかげさまで菩薩としての
生き方を目指すきっかけにもなったことから、
その後に多くの出会いも善友(サンガ)
として精進の仲間と今日まで来ることが
できたものと感謝で一杯です。
ここに健康と病は対立するものではない
という見方ですが、
生と死が表裏一体であるように、
健康だから病にもなり、
病も健康であることの有り難さを
かみしめることで、
感謝を忘れていた自分を
気付くチャンスでもあると言えます。
「全力をだしきって行動し、
ぐっすり眠ること」
が健康の秘訣とあります。
自分のなすべきことに精一杯とりくむと、
もちまえの「生のエネルギー」が
はたらくということでしょう。
とお示しくださいました。
若い方は少しぐらい寝なくても
数日は元気だなんて
過ごすこともありますが、
年齢を重ねると寝ることも
大変になるとも言われます。
これも私自身実感しているところです。
しかし、全力で取り組んだ
と思える日は眠りも深く、
たとえ睡眠時間が短くてもスッキリと
一日を過ごせるようです。
皆さんはいかがでしょうか。
最後に、この12月は
発足51周年を新たに迎えるにあたり
準備期間でもり、
身心ともに新鮮な気持ちで
精進をお誓いできるように、
ご著書「心田を耕す」のはじめにの中に、
【仏教の開祖である釈尊にならうこと、
そして、釈尊が私たちに伝えたかった
根本は何であったかを明らかにし、
真理・法に随順して生きることが
真の幸せ・生きがいを見出すことになる
―そのことをみなさまとともに
考えてまいりたいとの思い】
に指標を得て精進の誓願を
させて頂きたいと存じます。合掌
立正佼成会 奈良教会長 中村浩士拝
まほろば 奈良教会長コラム
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2023.12.1