【佼成10月号】
(朗読 MP3)
秋季彼岸会を有り難く過ごさせて
頂きましたことを感謝いたします。
また、9月12日には橿原神宮を会場に
第20回奈良県宗教者フォーラムを
実施させて頂きました。
元神宮(伊勢神宮)で
森林管理に携われていた
村瀬講師さまの講演に即して、
パネルディスカッションに
登壇させて頂きました。
自然と向き合うことで
人間の生活との距離感や必要性を
学ぶ機会ともなりましたが、
皆さんの日々のご修行の尊さを
少しはお伝え出来たとしたら
有り難いことでした。
それでは佼成10月号
「心も体も傷つける「怒り」」に
学ばせて頂きたいと存じます。
貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・
愚痴(ぐち)の三つは、
心を毒する三毒といわれます。
その中でも「瞋恚=怒りや憎しみ、
恨みの感情」は身心ともに
影響があることは、
様々に示されています。
ですから、怒りとどのように
付き合っていくのかが
重要なポイントといえます。
これまでも抑えることに
一喜一憂していることが
多々ありましたが、
近年、怒りは無くすことより
コントロールする捉え方について
教えて頂くことが
多くなっているようです。
ピークの6秒と付き合うかを
繰り返していくことが、
訓練であり精進とも言えそうです。
後項では「損して
「徳」を得る」にあるように、
怒りの根本は自身の中にある
損得勘定やプライドへのとらわれから
生じるわけですから、
「山澤損(さんたくそん)」
にある山裾を刻む沢のように
深ければ深いほど山容を高く美しく
見せることができることを、
更に自分が身を削って
人の役に立つならば、
結果としてその人の「徳」が
高まるとお教えくださいました。
それを踏まえ、
【負けるが勝ち】という言葉のように、
人に譲る気持ちで損を引き受けるほうが、
心身両面においてよほど健康的で、
つまりは「徳」だということだそうです。
過去、先輩方から相手の立場に立つや
相手を立てるなどの修行指針を
承って参りました。
その究極が
【積極的な負け】
【自ら願って(楽って)頭を下げる】
という常人ではなかなかできないことを、
いとも簡単にさらりとできる私たちに
ならせて頂いていたことに、
感動を覚え更には、
感謝の念に到達させて
頂いたように存じます。
最後に、10月は
開祖さま入寂会の月であります。
開祖さまの「徳」を
身につけさせて頂いた感謝と
菩薩行実践を大誓願として、
10月15日(日)の
奈良教会50周年記念式典に臨ませて
頂きたいと念願しております。
そこでは多くの皆さんに感謝の言葉を
お伝えできる最良の機会と思います。
また、開祖さま、脇祖さまの
お徳にふれる展示は10月末には
次教会へご移動為されます。
この50周年という意義ある年に、
奈良教会に2か月間ではありましたが、
その御身をお迎えさせて頂けましたこと、
更には、開祖さま、脇祖さまが
身近に居て下さった安心感は、
言葉には言い表せない心持ちです。
存分に両祖に触れて頂き、
仏さま、両祖の令法久住の大誓願に
呼応して一人でも多くの方に
この尊い教えをお伝えさせて頂く
決定をさせて頂ければと念願いたします。
合 掌
立正佼成会 奈良教会長 中村浩士拝
まほろば 奈良教会長コラム
令和5年 10月度 ご法話を学んで
2023.10.1