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まほろば 奈良教会長コラム

令和4年10月度 ご法話を学んで

2022.10.1

【佼成10月号】

(朗読 MP3)



日々ありがとうございます。

過日、安倍元首相の国葬が行われました。

其々に様々な意見があることですが
私達一人ひとりも問題とするところを
整理して考えなければ大切なことを
見過ごしてしまうのではないでしょうか。

このこと一つ取っても必要なことを
ご法話として頂戴したように思います。

今月も10月号佼成
「苦悩を生むもとを知る―智慧①」
に学ばせていただきたいと存じます。

「仏さまの智慧をいただく」
の冒頭の小学4年生の詩から、
私ごとですが学生時代の部活動の風景を
思い出しました。

陸上部に所属していましたが、
グランドは野球部が
優先という暗黙知のため、
走る場所に制約があり、
やっとできた走路も砂利の混じった土で、
その時期に新たに水はけの悪い場所に
新たな土が入っただけまし、
という時に毎日練習後は
大小様々な石ころを拾うことが
必要な日課になり最初は愚痴を
言いながら渋々でしたが、
ある日全力疾走中に
小さな小石の上に乗ってしまい
捻挫したことで大事な試合に出ることが
出来なくなったことがありました。

如何にグラウンドなどの
精一杯発揮できる場所があることに
感謝が無かったかを思い知らされたことと
重なり前半の智慧は自分のなかに、
真理を認識して判断する力は
抑々誰にも具わっていることと、
必要な出来事(縁)によって
気づかせて頂いていたことを
示してくださっていると受け止めました。

後半「執着をコントロールする」では、
執着を縁として生起(せいき)する、
を鑑みるとこれまでは執着を
無くすることに傾注していましたが、
遠ざけるということは
自身の心がけ如何によっては、
順調な日々も欲望や執着にまみれて
苦悩に喘ぐ人生となる可能性を
常に持っているということとも
言えるのではないでしょうか。

だからこそ、コツコツ努力する大切さを
先達から示して頂いてきた私たちは
【常精進】の誓いをして
参ったともいえるのでしょう。

智慧を身につけるヒント
『空(くう)』については
次月更に深めて頂けるとのことですが、
今月は
「自分勝手な思いや都合で、
価値判断したりするのはやめて、
事実を素直に受け取る」
という姿勢をお教えくださいました。

簡単なことでは無いかもしれませんが、
まずはやってみようの精神で
取り組んでみようではありませんか。

先月は3年ぶりに
奈良県宗教者フォーラムの
開催を多くの方々のご理解と
ご協力によって行うことが出来ましたこと
この場をお借りして感謝申し上げます。

ありがとうございました。
その礎は宗教協力の精神を
国の内外に示してくださった
開祖さまのおかげさまです。

そして10月は開祖さまご入寂会の月です。

この教えを伝えて下さった感謝と共に、
後のことを託された私たちひとり一人が
平和の世の中をつくる努力を
自覚と誓願として菩薩行実践の旗を
打ち立てて参りたいものです。

合 掌

立正佼成会 奈良教会長 中村浩士拝