数年前に母がパーキンソン症候群と診断され、
介護が必要な状態となりました。
運動機能の障害がありながら
今まで通りの生活をしようとする母と、
それを止めようとする私との間で
衝突する事もありましたが、
ご法のお陰さまで母の思いに寄り添い、
優しい言葉かけが出来るように
なってきた事を有り難く
思わせていただいていました。
そんな中、先日母が嫁ぎ先の両親に
迷惑をかけていた事を知った時は、
怒りと憤りを母にぶつけたい心が湧いてきて、
どうやって言ってきかせようかと、
批難する言葉をあれこれ考えていました。
ふと、日頃 教会長さんから
「混乱している時は混乱した
考えしか浮かばないよ」
と言っていただいていた事を思い出し、
怒りに任せた行動を
思いとどまる事ができました。
そして、母に対する思いは少し置いといて、
先ずは義父母と主人にお詫びとお礼を
言わせていただきました。
義父母も主人も、母を理解し大きな心で
受け入れてくださっている事を知り、
自分がどれほど有り難い環境に
置かれているのかを改めて
教えて頂くことが出来ました.
すると母への怒りも感謝に変わり、
すべては仏さまの慈悲のはたらきで
あったのだと受け止めさせていただきました。
5月号の佼成で、会長先生が
『人を罵ったり状況を
恨んだりしたくなるその心が、
一方で自分の仏性を呼び覚まします』
と教えて下さっています。
自分の中に相手の仏性を拝み、
個性を受け入れる心があることを信じ、
精進させていただきます。合掌
桜井支部支部長 松浦由季
万陽だより
支部長コラム
2022.5.25