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まほろば 奈良教会長コラム

令和三年十月度 ご法話を学んで

2021.10.1

★佼成10月号「会長法話」をご拝読ください。

【佼成10月号】

(朗読 MP3)

令和三年十月度 ご法話を学んで

日々ありがとうございます。
九月いっぱいをもって
全国的に緊急事態宣言などが
解除と各種報道にありますが、
このことに不安が広がると感じる方や、
安心をお持ちになる方など、
皆さまはどのようなお考えや
感想をお持ちのことでしょうか。

どちらにしても
《いのちを守る》
ことについては誰もが大切にして、
忘れてはならないことと
心に刻んで参りたいものです。

それでは今月の佼成十月号
会長先生ご法話『原点に帰ろう』に
今月の精進を学ばせて
頂きたいと存じます。

前項の
「十よりかえるもとのその一」で、
千利休の道歌に、《おさらい》から、
また一歩教えの真意に近づくために
大切なことをご教示頂きました。

信仰のご縁をいただいてから
様々なご縁に導かれて、
教えの尊さや有り難さを
掴むことができたわけですが、
状況によって慣れや義務感などが
強くなってしまうと、
不足不満が高じて、
【自己を磨く】という信仰本来の
目的を見失うこともあります。

だからこそ今一度、
自身の求道による精進と
合わせてまた一歩更に一歩と、
これまで善導してくださった
様々なおかげさまで今があることを
《おさらい》私は苦しんでいる人に
寄り添い(救う)お力になることに
よって最初では気が
付かなかったことに気づかされ、
自身の精進の深まりをより
感じることができることを
お示しいただいたように存じます。

更に、普賢菩薩勧発品にも、
法華経全体を総括する内容に、
原点に帰る大切さが
教えられているようです。

そこで「四法成就」を
心においた精進こそが
【仏の道を信じて歩む私たちの基本原点】
だとお教えくださいました。

続いて「道心と童心」では、
「勧発(かんほつ)」
を二つの視点から、
原点に帰って学びを深めていく
大切さを深めて下さいました。

一つは「恋法(れんぽう)」
ただ一筋に純真に法を求める意味で、
人を恋するように道を求める気持ちが
原動力となるとお示しくださいました。

生きるためには
利害や打算も無視できず、
精進がおろそかに
なることもやむを得ないが、
その状況に屈せずにみんなと
一緒にいい社会をつくり、
ともに幸せになりたいという、
純粋な願いを忘れなければ、
いつでも発心した原点に
帰することができると
「童心」の心持ちを教えて頂きました。

もう一つは、「勧(すすめる)」に
励まして気持ちを
奮い立たせるという意味から、
仏の教えを実践する人が仏から
「善哉(ぜんざい)」とほめられたり、
頭をなでられたりするように、
精進はコツコツと
息の長い積み重ねも大切ですが、
その一つひとつを新鮮な気持ちで
取り組めていることを、
いつでもあたたかく見守り、
励ましてくださると
お教えくださいました。

最後には、原点に帰れば、
ご供養も法座もサンガとの出会いも、
感動を新たにする喜びの場であると
気づくのです。
とご教示頂きました。

このことから、純粋な気持ち
「童心」を感じる日々を過ごすことを、
仏さまもご自身のことのように
喜んでくださるのだと受け止めると、
様々な事象で努力を
要することが常であっても、
勇気や希望をもって一歩を踏みだせる
活力になるのではないでしょうか。

今月は地域状況に応じてですが、
現在の最少人数での護持体制を
徐々に緩和しつつ、
可能な限り少しでも信仰の
本来の目的である自己の心磨きを
していただける体制を目指して参ります。

今月は開祖さま入寂会の月です。
わたくしたち開祖さまの
弟子としての因縁をかみしめることも
原点に帰ることになると思います。

師から託された
私の行を溌溂としている姿を、
きっと開祖さまも我がことのように
喜んでくださることでしょう。

それを期して自身の精進の決定と
共に平和な社会を目指して
力の発揮を誓願して参りたいと存じます。

今月もどうぞよろしくお願いします。合掌

立正佼成会 奈良教会長 中村浩士