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まほろば 奈良教会長コラム

令和三年八月度 ご法話を学んで

2021.8.1

★佼成8月号「会長法話」をご拝読ください。

【佼成8月号】

(朗読 MP3)

 

令和三年八月度 ご法話を学んで



日々ありがとうございます。
コロナ禍も第五波となり、
特に首都圏を中心に日々
感染状況の最高値を報じています。

また、紆余曲折ありつつも、
平和の祭典ともいわれる
オリンピックも開幕しました。

選手の活躍と共に新たな競技や
新ヒーロー・ヒロインの登場に
心の高揚を感じておられる方も
多いのではないでしょうか。

そんな感情と合わせて、
ご法話『心の隙間を埋める』を
皆さまと深めて参りたいと存じます。

前項の「心のなかには鬼も仏も」で、
貪欲・瞋恚・愚痴(とんよく・しんに・ぐち)
の三つ【人の心を毒する根本的な煩悩】を
三毒といい、
何事も飽くことなく貪り欲する心
・我による怒りの心
・目先のことしか考えぬ心が、
結果自分を苦しめることになると
教えて頂いています。

しかも、この三毒と言われる煩悩は
人間だれしも持っている心で、
釈尊であってもその心を
お持ちになっていたともあります。

しかしそこに違いがあるわけですが、
毒されない:その欲望や怒りを
制御できるかどうかが
分岐点であるようです。

要は、その私たちの中にある心を
コントロールできると、
つけこむ隙がなくなり
心の暴走を制御できることを、
「陀羅尼」を得ると仰っていると
受け止めさせていただきました。

続いて「常精進を助ける言葉」で
「陀羅尼」とは、
それを唱えれば心のなかで
動き回る貪りや怒り
や自己中心の思いを抑えて、
自分のなかにある仏の心を
はたらかせる力をもつ言葉であると
お示しくださいました。

更に、「葉隠」の中の言葉から
自分の行いを振り返ることを促す言葉も
「陀羅尼」といえるようですし、
かなり前から仰っていましたが、
会長先生の陀羅尼であろうと
受け止めました言葉
《おんにこんこ はらたつまいぞや そわか》
を唱えておられることを、
「実感を込めて感情の波が静まって
後悔する様な言葉を
慎むことができるのです。」
と教えてくださいました。

私たちもこの「陀羅尼」を持った日々を
送らせて頂きたいものです。

因みに私の最近の「ダラニ」は
〈大丈夫、生かされているから大丈夫〉です。

また、「陀羅尼」というスイッチを
もっている生き方は、
言い換えれば菩薩の道を
歩もうと誓いながらも、
迷ったり悩んだりすることが多い
私たちであることも気づかせて
くださっているものと感じた次第です。

自分にとっての「陀羅尼」とは
・・・でそれを考え、
会得することも心の隙間を
埋める助けになるならば、
先の
《おんにこにこ はらたつまいぞや そわか》
でも結構ですし、
可能でしたら、ご自身の「陀羅尼」を
考え会得してみることにチャレンジ
してみてはいかがでしょうか。

結びにあたり、八月は平和を
希求するものにとって、
平和の意味やその大切さを
かみしめる絶好の時ではないかと存じます。

ぜひともこの機会を活かして、
平和についてご家族やご縁の方々と
語り合いをもっていただき、
恒久的な平和な世界をめざしていくことを
祈り願って参りたいと存じます。

合掌
立正佼成会 奈良教会長 中村浩士