まほろば 奈良教会長コラム

心を開く笑顔

2012.5.8

平成24年次 5月度実践目標

「笑顔を忘れず、明るく楽しく 精進させていただきましょう」

 今月の会長法話のテーマは「心を開く笑顔」です。

 いくら熱心に語りかけても、その言葉が相手に届かず、心が通(かよ)いあう実感がなく、さびしい思いをすることがありませんか?  一体どうしてなのでしょうか? そんな時どんなふうにしていますか?

  会長先生は次のように、ご指導くださっています。

それはお椀(わん)が伏せられた状態なのです。伏せたお椀には何も入りませんから、まずは相手の心のお椀を上向きにしなければはじまりません。それには、笑いやユーモアが大きな役割を果たすことが多いようです。

  笑いやユーモアは、かたくなな人の心を開いて人間関係に調和をもたらすとともに、受け入れ難い現実を受けとめて乗り越えていく、柔軟性やしなやかさを心に与えるといえそうです。

  艱難辛苦(かんなんしんく)のなかではユーモアの精神や笑いがときに一点の明かり窓となります。そのことによって心がやわらぎ、ゆとりが芽生え、救いが生まれるのです。

  私たちもにこやかな顔で日々を送りたいものです。最初は、心がともなわなくても、意識して笑顔を浮かべていると、やがてそれが自然な笑顔に変わっていく。身心相即の理(ことわり)で、心も明るく前向きになるからです。

  笑顔は「あなたと仲よくしたい」というメッセージでもあり、人とのあいだになごやかであたたかな関係が生まれていくといえましょう。

  笑顔はだれでもできる布施であり、慈悲の実践であって、思いやりそのものです。

  笑顔は、心のゆとりやしなやかさ、やさしさや思いやりの源(みなもと)です。この笑顔を忘れず、明るく楽しく精進してまいりましょう』

  会長先生は、一見不都合に思う目の前の人や目の前の出来事に不平不満をいうのではなく、その中にこそ、ありがたいこと・喜びを見つけ出し、笑顔で、口に出していく。この受け止め方を自分も人も身につけると、本当に救われていくと、教えてくださっているように思うのです。

今月、季節は、まさに山笑う春。笑顔を忘れず、明るく楽しく精進させていただきましょう。