まほろば 奈良教会長コラム

平成28年6月度実践目標

2016.6.1

目の前の出逢いを すべて先入観にとらわれず、あたたかなふれあいに徹しよう!

後半の月を迎え、更なる布教伝道に邁進したいと思います。

 

会長先生のテーマは、「和合の秘訣」です。次のようにご指導下さってます。

 

・仏典に、「教団を栄えさせる七つの原則」という教えがあります。

仏教では、同信の仲間をサンガといいます。仏教の信者やその集まりを意味するインドの言葉ですが、日本語ではこれを和合衆と訳します。和合、すなわち和らぎ睦みあう仲間のことです。和合する仲間~~この見方を少し広げると、本来は地域全体がいわばサンガであり、この七つの原則は、私たちが日常いかに和を築くかを教えていると受けとることができます。

「教え」をさまざまに読み替えれば、課程、社会、国のいずれにおいても、みんなが穏やかになり、平和に暮らすための教えといえるのではないでしょうか。

たとえば「互いに相和して敬い」や「長幼相交わるとき礼をもってし」は生活の基本といえますし、「人を先にし、自分を後にして」「来るものを厚くもてなして、病めるものは大事に看護する」は、慈悲心に基づく思いやりの実践そのものです。

・また、和合について仏典には「教団和合の六つの原則」という教えもあります。ここにも大切なことが教えられていますが、ではこの教えをわが身にあてはめて、何をどうすることが和合をもたらすのかを考えてみましょう。

・友もなく、僧房に独り病み臥す弟子を見かけ、釈尊が看護の手を差しのべられた話が残されています。釈尊は「私があなたの友になろう」と声をかけ、汚物にまみれた体を清めて、手当てし摩り、洗いたての衣に着替えさせたうえ、部屋の掃除まっでして、体と心に安楽を与えたといいます。この釈尊の行動からは、先の「六原則」にある慈悲の言葉、行ない、心のすべてが感じとれます。

またこの弟子は、友が困っていても助けないなど、それまで自己中心に生きてきたため「独り病み臥す」身の上に至ったのですが、釈尊はそうした先入観にとらわれず、あたたかくふれあったのです。その結果、弟子は「善心を生じ」、真の和合衆(サンガ)になったということです。

・こう見ると、和合のための六原則は、慈悲心から生まれる、身口意三業の活動であることがわかります。慈悲の思いが実践によって人と人の心をつなぐぬくもりを生み出し、それが和合を築くということです。和合の「和」には「あたたか」という意味もあるのです。論語によると「自分を但し、家を斉えることも政である」とあり、和合は私たち一人ひとりの心から生まれていくのです。

では、なぜ和合が大切なのか~それは、宇宙・人生の一切は大和から成り立っていることからもわかるように、自他の命を尊重する最善、最良の手立てが和合にほかならないのです。

 

立正佼成会奈良教会 教会長 馬籠孝至

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