自分なりのテーマ・目標・目的を掲げ、
法により発想転換し
「いま・ここ」を感謝する生き方に!
今月の会長法話のテーマは、
「疲れない生き方」です。
夏、真っ盛りです。
この暑い夏を乗り切り、
元気に日々を過ごすために、
何を、どう心がけて実践すれば、
よいのでしょうか?
会長先生は、次のように
ご指導くださっています。
・世間ではいま、正規雇用で働く人も
パートやアルバイトで働く人も、
たいへん厳しい労働条件を
強いられるケースがふえていると聞きます。
身心とも過度に疲れては
仕事にも支障をきたす恐れがあり、
過酷な労働条件は改善されなければ
いけませんが、疲れやストレスも、
受けとめ方一つでそれらを
軽減することはできそうです。
・そこで、まず思い出すのは
「化城宝処の譬え」です。
貴重な宝(ほんとうの幸せ)を求めて
険しい道を進む一行のリーダー(仏)が、
途中で疲労し弱音を吐く仲間(衆生)に
まぼろしの城(化城)を見せ、
「あそこまで行けば楽になりますよ」
と励まします。目標を得た一行は
勇んで化城に向かい、そこで疲れを癒すと、
さらに先にある場所へ導かれるという、
法華経の有名な譬え話です。
・仕事にしても日常の用事にしても、
それをただ漫然とこなすのでは、
疲労感が残るだけかもしれません。
ところが、先のリーダーが目標を示したように、
仕事や用事に自分なりのテーマや、
目標・目的を掲げるとどうでしょうか。
「笑顔であいさつしよう」
「けっして文句はいうまい」
まず人さまの心で」など、
テーマをもって事に当たるとき、
その働きは自分を成長させるものになります。
目的があれば、仕事に喜びが生まれます。
テーマや目標・目的は、疲れやストレスを
エネルギーに変える力があるといえそうです。
・何よりも有り難いのは、
この世に生を享けたことで、
そこから生まれるのは感謝のみです。
もちろん、極度に疲れたときは
休息をとるのがいちばんですが、
そのとき大事なことが一つあります。
それは、考えても仕方のない
余計なこと考えない、ということです。
・釈尊は、森にすむ神から
「この森で暮らす行者たちは、
日に一食をとるだけで、
なぜあれほど顔色が明朗なのか」
と尋ねられたとき、
「彼らは、すぎ去ったことを思って悲しまず、
未来のことであくせくしない。
ただ『いま』のことだけで暮らして
いるから顔色が明朗なのです」
と答えられたそうです。
葛藤や思い煩いを離れ、
「いま・ここ」
を大事にすることが疲れない
生き方といえるのだと思います。
何ものにもとらわれず、いまを生きる。
そうして身も心も健康を保ち、
この暑い夏を乗り切りたいものです。
まほろば 奈良教会長コラム
平成27年8月度実践目標
2015.8.1